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空ペットボトルで救命具が自作できる 大津波や洪水など災害に備えるべし

ペットボトル救命具 16日午後0時過ぎ、那覇市消防本部に「男性が川に落ちた」との通報がありました。那覇市前島の潮渡川近くを歩いていた60代の男性からの通報でした。救助隊員の到着までには時間がかかります。一刻を争うなか、消防隊員は通報者の男性に、川に備え付けられている救命用のペットボトルを使うよう指示。

 男性は消防隊員の指示に従い、ペットボトルを転落した男性に投げました。転落した男性は救助隊員が到着するまでの間、ペットボトルをつかんで川に浮いた状態で待ちました。男性は救急車で市内の病院に搬送されましたが命に別状はないとのことです。

川沿いに設置されたペットボトルの簡易救助器具

川沿いに設置されたペットボトルの簡易救助器具(琉球新報社)

 実際に使用されたペットボトルの簡易救助器具は、赤く塗られたペットボトル3本に緑色の紐が結ばれたものでした。市消防本部によると、ペットボトルでの人命救助は今回が初めてだそうです。

 ペットボトルで、人は浮くのです。

 東日本大震災では、津波で多くの人たちが海に流され、尊い命が失われました。近い将来では、東南海・南海地震の発生が予想されており、大津波が来る可能性があります。津波に備えた救命具の代用品として、最近ではペットボトルを使った簡易救命具が知られるようになってきています。

 ライフジャケットなどの救命具は、空気をジャケットの内部に閉じ込めることで浮力を発生させて、着用した人の顔が水面上に浮く仕組みなっています。一方、実は一般的なペットボトルにも十分な浮力があり、人を浮かせる能力があります。

 一般に、水中で必要となる浮力は陸上での体重の10分の1といわれており、救命具においても7.5kgの浮力で体重80キロの人間が浮くように設定されています。

 それではペットボトルにはどのくらいの浮力があるのでしょうか。

2リットルのペットボトルの浮力は約2kg(兵庫県警)

2リットルのペットボトルの浮力は約2kg(兵庫県警)

 兵庫県警による実験の結果、2リットルのペットボトル1本あたり、約2kgの浮力があることがわかりました。つまり、2リットルの空ペットボトルには20キロの体重の人間を浮かせる能力があるということになります。一般的な救命具と比べても、4本もあれば同等の浮力を得られることになります。

 兵庫県警が、空ペットボトルを使用した簡易救命具の作り方を紹介しています。

用意する物(兵庫県警)

用意する物(兵庫県警)

 使うのは、空のペットボトル(2リットル)を4本、リュックサック、そして紐です。2本はリュックサックに入れて使用して、2本は紐で結びます。

作成要領(兵庫県警)

作成要領(兵庫県警)

 長さ2メートルほどの紐を使って2本のペットボトルを結びます。三重巻きにしてしっかりと結びます。

 ペットボトルを結んだ紐をリュックサックの肩ベルトの胸の部分にしっかりと結べば完成です。

浮力実験(兵庫県警)

浮力実験(兵庫県警)

 胸の前で2本、背負ったリュックサックに2本のペットボトルによって、前後のバランスのとれた簡易救命具のできあがりです。

 実際の事故でも使えることが証明された「ペットボトル救命具」。万が一の時に備えて、みなさんも備蓄用の水などとともに備えてみてはいかがでしょうか。

参考:琉球新報社/兵庫県警

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