バイオ研究と仕事術を紹介するネットメディア 4.19 Fri

ガラケー復活の予感 なぜ今ガラケーが見直されているのか、そしてガラホとは?

 日本独自の進化を遂げたといわれる「ガラケー」が復活してきているようです。スマートフォンの出荷台数が減少に転じている一方で、なんとガラケーの出荷台数は7年ぶりに増えているとのこと。また、ついにはガラケーとスマホを合体させた「ガラホ」なるものまで出てきているという。ガラケーの魅力とはいったい何なのでしょうか?




ガラケー復活?出荷台数7年ぶり増 スマホから出戻りもあ

朝日新聞

 2007年にソフトバンクからiPhoneが発売され順調に伸びたスマホも2011年で頭打ち。次第に出荷台数が減少しています。

一方、2011年にスマホに逆転されたガラケーは、ここにきて出荷台数の増加がみられるようになりました。スマホ全盛の時代と思われていますが実はいまだ根強い人気もあり、またスマホからの出戻りも。

 
リクルートホールディングスが発行している、25歳以上の男性ビジネスマン向けのフリーマガジン「R25」が、「ガラケーの方が良かった点」についてのアンケート結果を掲載しています。

1位 電池もちが良い(67.5%)
2位 余計な機能がなくシンプルで使いやすい(49.0%)
3位 入力用のボタン(テンキーやカーソルキー)があるので入力しやすい(33.5%)
4位 落としても画面が割れるようなことがあまり無い(33.0%)
5位 2つ折りでパカパカ開け閉めする感触 (29.0%)
(※複数回答)

ガラケーの方が良かった点TOP5(R25)

1位は電池の問題。スマホは液晶画面も大きく、また常時通信しているアプリも多く電池の消費スピードはガラケーの比ではありません。出先での電池切れに悩まされているユーザーは多いようですね。2位と3位は操作のしやすさについてでした。画面が大きい分、落としたときの被害も大きいようです。

そもそもスマートフォンとガラケーとの違いはどこにあるのでしょうか。どちらも携帯電話の形態をあらわしているわけですが、実は明確には定義されていないようです。ただし、いくつか「従来の携帯電話(ガラケー)と異なる特性」として、総務省の資料にまとめられています。

  • 端末の特性・・・従来の通信機能などに加え、PCレベルの高度な情報処理機能をもつ
  • ネットワークの特性…従来の無線ネットワークのほか、無線LANを通じてインターネットアクセスを行う
  • 利用形態の特性・・・通信のほか、アプリケーションをダウンロードして多目的に利用される。
  • サービス提供面の特性・・・各種事業者が相互に連携して多様なサービスを提供

(総務省・スマートフォンをめぐる現状と課題(一部改))

どうでしょうか。政府がまとめるとこういった形になるようですが、利用者側からすると、

  • タッチパネル方式を採用している
  • さまざまなアプリをダウンロードして利用できる
  • インターネットに接続できる

 

といったところではないでしょうか。

ただし、ガラケーといわれる携帯電話にもタッチパネルを採用している機種もありますし、スマホほどではありませんがさまざまなアプリが提供されていました。また、携帯電話専用サイトであればインターネットに接続していました。なんだか話が混沌としてきましたね。

では、最近出てきた「ガラホ」とはいったい何なのでしょうか。先月、KDDIは冬モデルの新機種として「AQUOS K」というガラホを2月下旬に発売すると発表しました。

ITmediaニュース

ITmediaニュース

タッチパネルは非搭載ですがテンキー上で指をすべらせるとタッチバッドのように操作できる「タッチクルーザーEX」と呼ばれる機能を搭載しているそうです。

LTEに対応しておりテザリングも可能。

「Googly Play」など外部のアプリストアには対応していませんが、「auスマートパス」から追加アプリはダウンロードできて「LINE」などは提供されるそうです。まとめると、「ガラケーの操作感でスマホが利用できる」ということのようです。

同社の田中社長は、「はっきり決めてないのが本音。お客さんが『ガラホでもいいんだ』ということであれば、そっちに大きくシフトすることはあると思うが、どっちにするかまで最終判断していない」と話しています。

NTTドコモも今夏にアンドロイドを搭載したガラケーを発売すると発表しています。KDDIへの対抗機ということになります。こちらも従来型の折りたたみ式の「ガラケー」スタイルをしたスマホということのようです。詳細はまだ未定ですが、タッチパネルではなくボタン入力になります。同社の加藤社長は「ボタン操作で、小さくて、そんなに高機能にはしない。スマホと明確な違いがあって良い」と話しています。

いずれも「外側はガラケー、中身はスマホ」といったところでしょうか。電池もちの良さやシンプルかつボタン操作の操作性、そして落としても割れない画面、2つ折りのパカパカ。ガラケーの良さを持ち合わせたスマホが、ニュータイプの「ガラホ」といえますね。

参考:ITmedia/朝日新聞/R25