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人間は色を正確に覚えることができない その理由とは?

なぜ色を覚えられないのか

 人間の目は動物の中でもとくに優れており、数百万の色を見分ける能力があると言われています。ところが、なぜか「色の濃淡」については正確に記憶できないのだという。その理由を解明したという研究結果があります。

 ジョンズ・ホプキンス大学の研究グループは、色の記憶についての実験を行いました。

カラーホイール

 まず、被験者にカラーホイールから「最も標準的だ」と感じる6色を選んでもらいます。6色は青、ピンク、緑、紫、オレンジ、黄です。

 次に、さまざまな色つきのボードを0.1秒だけ表示してその色を覚えてもらい、カラーホイールの中からその色を探すというテストを行いました。

色ボード

 すると、被験者らは表示されたボードの正確な色ではなく、自分が「標準的だ」と感じた色に近い色を選ぶ傾向があったという。また、ボードに表示された色が「標準的な色」に近いほど、色の濃淡を正確に覚えることができることもわかりました。

 実験結果について、研究者らは次のように解釈しています。

 人間は何百万もの色を見分けることができますが、脳は色を記憶する際に例えば「青」や「緑」といった「大きなカテゴリー」に分けて覚えるという。

 この覚え方は過去の記憶から色や物を思い出す際に有効で、記憶を素早く引き出すことができます。しかし、そのために正確な色の濃淡については正確に記憶していないのだという。

 このような記憶の方法は、色に限った話ではないようです。

 たとえば人間は複数の物を同時に見るとき、それぞれの物を「鳥」や「人の顔」などの大まかなカテゴリーに分けて記憶する。これは、目で見た物と過去の記憶を「単語」に基づいて一致させようとするためだという。

 いずれにしても、人間は色についてはあまり正確に記憶できないと考えたほうがよさそうです。どうしても正確に色を記憶する必要がある場合には、自分の記憶をあまり過信せず、スマートフォンなどで写真にして記録しておくほうが安心ですね。

(via gigazine

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