バイオ研究を紹介するネットメディア 10.17 Wed

好感度の高い人間型ロボットとは? 仮説だった「不気味の谷」が実証された

ロボット

医療や工業用ロボットやデパートの受付嬢まで、近年ではさまざまな人間型ロボット(ヒューマノイド)が開発されています。「おおむね」人間型のものからほぼ人間と見分けがつかないものまで多種多様ですが、「人間らしさ」を増していくと人間が好感を抱くレベルに「不気味の谷」と呼ばれる段階があるそうです。一体どういうことでしょうか。

「不気味の谷現象」とは、ロボット工学者の森政弘・東京工業大学名誉教授が1970年に提唱した説で、ロボットの人間への類似度を増していくと、人間はロボットに対して好感をいだくようになりますが、あるポイントまで来ると、突然強い「嫌悪感」をいだくようになるという。

不気味の谷

その後、さらにロボットの外観が人間に近づいていくと、再び好感度が高まっていくそうです。

仮説から実証へ

「不気味の谷」の存在について、これまでは森政弘氏が提唱した「仮説」にすぎませんでしたが、最近になってカリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究グループが仮説を実証する研究を発表しました。

研究グループは、計80体のロボットの顔写真を撮影して実験の被験者たちに見てもらいました。

ロボットの顔写真

それぞれのロボットの外観がどの程度「人間的か」について評価をして、さらにそれぞれのロボットと交流するのがどの程度楽しそうかについても評価してもらいました。そして「親しみやすさの印象」に基づいてロボットの顔を評価したという。

実験の結果、ロボットの外観が「機械的なもの」から「人間らしいもの」へと変化するにしたがって、親しみやすさは向上していくが、その後、いったん落ち込んでから再び上昇する傾向が明らかになりました。

つまり、「不気味の谷」が実際に存在することが実証されたわけです。

動作制御の精密さや人工知能の進化など、ロボット開発の分野の発展は目覚ましくさまざまな分野で活用されつつあります。

当然ながら使う側の人間がより親しみを感じられるロボットをつくることも重要ですから、「不気味の谷」の検証実験の結果は、より好感を感じられる外観をもつロボットをつくる上で参考になるのではないでしょうか。

(via WIRED image by Peyri Herrera

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