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植物状態にある患者に「意識」があるかどうかを10分で判断する装置を開発

植物状態にある患者に意識があるかどうかを脳波の測定で判断できる装置がケンブリッジ大の神経科学者によって開発されました。

冒頭の画像は、脳の各領域を結ぶさまざまなネットワークの連結の強さを表しています。植物状態にある患者の多くは健康な人のネットワーク(画像右端)とは全く異なるネットワーク(画像左端)を示します。

しかし、正常な人と同様のネットワークを示す患者(画像中央)がいました。この患者は後に目覚めたそうです。

開発された装置は、一般的に使用される脳波信号を数学の「グラフ理論」を使って解析するという。

グラフ理論とは、「ノード(節点)の集合とエッジ(枝)の集合で構成されるグラフ」に関する数学の理論で、主に「つながり方」に重点を置いて性質を探求する理論です。

装置は電極で覆われた頭部キャップと、脳波を解析するボックスからなるシンプルなものです。意識があるかどうかの判断はわずか10分で行われ、装置を持ち運ぶこともできます。

開発したケンブリッジ大のスリバス・チェヌ氏によると、「意識がある」というのは、単に目覚めているということではないという。意識は「知覚と認識」で構成されるものであり、もし意識があれば「同期化された神経活動が脳全体を走り、パターンが生じる」のだという。

開発された装置を使えば、計測された脳波から「パターン」を検出して定量化することができるといいます。

チェヌ氏は「治療の質を改善したり、長期間にわたって不完全な覚醒状態にある患者を覚醒させるうえで役立つ洞察を得られる可能性もある」としています。

(via WIRED

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