バイオ研究を紹介するネットメディア 10.20 Sun

マジックマッシュルームが「治療抵抗性うつ病」に有効である可能性

「マジックマッシュルーム」。1990年代に一般に知られるようになったドラッグで、2002年には有名俳優が救急車で運ばれるなど事件が起こったことから麻薬原料植物として規制されました。しかし、最近の研究では「うつ病」の治療に効果があることがわかったそうです。

マジックマッシュルームは、古代メキシコなどでシャーマンが食べていたとされており、作用成分「シロシビン」によって幻覚症状を引き起こします。もしかすると、かつて口にしたことのあるひともいるかも知れませんが、死亡例もある危険なものです。

しかし幻覚作用成分である「シロシビンン」も使い方を選べば有用なようです。

治療抵抗性うつ病患者に投与

インペリアル・カレッジ・ロンドンの研究グループが行った臨床研究によると、シロシビンは「治療抵抗性うつ病(TRD)」に効果があり、症状を改善したという。研究成果は医学誌「The Lancet」で発表されています。

臨床試験では、30~64歳の男女それぞれ6人ずつに、シロシビンのカプセル錠を7日の間隔をあけて2回投与しました。

被験者たちは、過去に抗うつ剤の投与を受けても治療効果がなかったひとたちです。12人中12人は心理療法も受けていました。

投与の結果、少なくとも3週間はうつ病症状が軽減しており、また7人については最長「3カ月」にわたり好ましい反応を示し続けたとしています。

気分がリラックスしたり、「おおむね快適だ」「ときに素晴らしい」といった経験がもたらされたという。

まだ小規模な試験の段階ですが、今後は革新的な治療法に発展していく可能性も秘めています。ただし、幻覚剤は精神に強い影響を与えるため、慎重に扱う必要性があります。

Psilocybin with psychological support for treatment-resistant
depression: an open-label feasibility study

参考:WIRED/画像:Zhi virgo

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