バイオ研究と仕事術を紹介するネットメディア 4.20 Sat

「バイオアーティスト」が自分の手を幹細胞で培養中

最近は3Dプリンターを使っていろんなモノを作るひとが出てきていますが(一部では、刑事事件にも発展していますね)、海外には「自分の手」を幹細胞で育てるのに活用している「バイオアーティスト」がいるようです。




アメリカで活動しているアーティストのエイミー・カールさんは当初、自分の全身外骨格を育てたいと考えたそうです。ちょっと理解できない発想ですが、カールさんは3Dプリンターを使って義肢をつくるグループでボランティアとして働いている経験もあって、もっと馴染みのある「手」に着目するようになりました。

カールさんは、「いかに体の部位が身体外で生き続けることができるか」に興味がかき立てられると話しているという。なかなか彼女のモチベーションは理解し難いのですが、とにかく作り始めました。

まず、カールさんは自分の手のサイズをもとにCADで骨の「骨格細工」を設計しました。この設計図に基づいて3Dプリンターで骨格細工を実際に作製したわけですね。素材には、細胞培養にも利用されるヒドロゲル素材の一種「ポリエチレングリコールジアクリレート」を使ったという。

次に、この格子細工を足がかりに細胞を成長させることになります。最初は自分の幹細胞を採取するか、あるいはマウスのがん細胞を使う予定だったというが、安全上の問題から断念。最終的にはヒト間葉幹細胞を使うことになりました。

これが培養中の様子。

カールさんは、「手の育成」が終わったら作り方をDIYサイト「Instructables」に投稿するそうです。どうですか?みなさんも作ってみませんか?

参考:WIRED