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こんな熱中症対策はダメ!間違いだらけの熱中症予防法とは?

近年は熱中症への関心度も高まり、さまざまな予防策を取っている人も増えています。しかし、良かれと思ってやっていたことが、実は逆効果だったりすることも多いようです。ここでは、つい間違ってやってしまいがちな熱中症対策をまとめます。




汗をこまめに拭く

暑くなると皮膚からは次々と汗が吹き出してきます。ついタオルなどでこまめに拭いてしまいますが、実はあまり拭き取るべきではありません。

皮膚に残った汗は、蒸発する際に熱を奪うことで体温を下げてくれます。こまめの汗を拭いてしまうと、汗による体温調節機能が失われることになります。

また、皮膚から汗がなくなると体はさらに汗をかこうとして、体内の水分が次々と失われていくことになります。その結果、脱水症状になる危険があります。

水を大量に飲む

汗によって体から水分が失われると喉が渇きます。しかし、水分とともに塩分も失われているため、水だけを大量に飲んでしまうと体内の塩濃度が下がってしまいます。少しずつ、こまめに補給します。

お茶で水分補給する

お茶には「利尿作用」があるため、脱水症状があるときにお茶で水分補給してしまうと、さらに悪化させてしまう可能性があります。

水分補給をするのであればスポーツドリンクを飲んだり、もし熱中症の症状が出ているのであれば経口補水液を利用するようにしましょう。

直射日光を避けていれば安心

強い日差しを避けるのは重要なことですが、直射日光が当たっていないからといって安心とは限りません。特にアスファルトなどは温度が上がりやすいため、思った以上に体内温度が上昇してしまうケースがあります。最近は室内で熱射病にかかるケースが増えているようです。

長時間にわたって帽子をかぶる

室外で熱中症対策として帽子をかぶることは、直射日光を避けるという点では非常にメリットがあります。

しかし、長時間にわたって帽子をかぶり続けると帽子の中に熱がこもってしまい、頭部の温度が上昇してしまいます。時々は脱いで風を当てて、帽子の内部の熱を取り除く必要があります。

半袖短パンで外出する

日差しが強い真夏に半袖短パンで外出するのは、熱中症対策としては誤りです。一番よいのは、肌の露出が少なく、そして通気性の高い長袖長ズボンです。

あまり神経質になる必要もありませんが、例えばキャンプやフェスなど長時間にわたって日差しを浴びるときは、なるべく露出の少ない衣服のほうがよいでしょう。

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最近は夏の屋外イベントで熱中症にかかるケースや、室内で倒れて救急搬送されるケースなどもよくみられます。気がついたら進行してしまっているのが熱中症の特徴です。日ごろから十分に気をつけて手遅れにならないように注意したいですね。