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量子コンピュータのデータはDNAに保存される可能性がある

今後5年以内に「量子コンピュータ」の販売を開始する目標を、グーグルが発表しています。量子コンピュータは非常に強力な演算応力をもちますが、データを保存する方法が今のこところ確立できていないことが課題。

量子コンピュータとは、文字通り「量子力学」の原理を情報処理に応用するコンピュータのことで、従来のスーパーコンピュータで数千年もかかる問題をわずか数秒で計算してしまう能力があるとされています。

量子コンピュータの特徴は、「重ね合わせ」を用いることで並列性を実現できることです。

通常のコンピュータでは、情報量が「1」が「0」という2つの値しかもたない「1ビット」によって計算が行われます。一方、量子コンピュータでは「量子ビット(キュービット)」を用いることで、0と1の値を任意の割合で重ね合わせて保持することができ、n量子ビットであれば2のn乗の状態を同時に計算できるという。

グーグルは、年内に49キュービットの量子コンピュータを製造して試験を実施するとしています。

しかし、量子コンピュータを開発する上で大きな問題となっているのは、内部に情報を保存したり複製することができないことだとのこと。どれだけ大きな演算能力をもっていてもデータ保存ができなければ実用化は難しい。

量子データを他の形に変換して従来の記憶装置に保存することは可能ですが、変換されたデータは膨大な容量です。そのため、このような膨大なデータを保存するための超小型保存装置が必要になります。

そこで、記憶媒体の候補として「DNA」分子を活用することが注目されています。

従来のハードディスクは2次元でしかデータを保存できませんが、DNAであれば3次元的に保存が可能。計算によると、わずか1グラムのDNAに2億ギガバイト以上の情報量を保存することができるという。

しかし、DNAのような分子にデータを保存するためには低温環境を維持する必要があるなど、まだまだ実用化への道は遠い。

量子コンピュータの開発は着々と進んでいるようですが、本当の意味で実現するためにはまだまだ解決すべき問題は多いようです。

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