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冷暖房は風がないタイプの方が脳は平穏でいられる

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季節にかかわらず室温を調整するのにエアコンを設置している住宅は多いと思います。クーラーの効かせすぎによる体への悪影響が指摘されることが多いですが、今回紹介する研究はまた別の話です。エアコンから吹き付けられる「風」が脳に与える影響についての研究結果が発表されています。


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これまで、室内の温度環境についてどのように感じるかの調査研究はよくされてきましたが、脳がどのように反応しているかについては詳しくわかっていません。

九州大学の研究グループは、冷暖房のタイプによって脳活動がどのように変化するかについて明らかにしました。

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冷暖房実験における脳波(ガンマ波)の相対振幅の変化(画像:九州大学)

実験では、室内に2種類の冷暖房器具をモデルルームに設置して、室内にいる人の脳はや心理時間、皮膚温度などの変化の違いを計測しました。

冷暖房器具は、風の出る一般的な「エアコン」と、風が出ないタイプの「放射式冷暖房」という2種類のものを使用して比較しました。

実験は夏の季節に冷房として使った場合と、冬に暖房として使用した場合とで行いました。その結果、夏の冷房、冬の暖房に関わらず、風がないタイプのものの方が、脳波のガンマ波とベータ波の振幅が低くなることがわかりました。

ガンマ波とは、30ヘルツ以上の脳波で高次の精神活動に関連しているとされています。強い不安状態を反映しているとも言われており、リラックス状態とはかけ離れた脳の状態です。

つまり、室内でリラックスして平穏な状態でいるためには風のないタイプの冷暖房を使う方が適していることを示唆しています。

一般的に、睡眠中のクーラーの使い方として風が直接体に当たらない設定にすることが推奨されています。

体が冷えすぎることを防ぐことが主な理由として言われていますが、一方では今回の実験で示されように、ベータ波やガンマ波の振幅を低下させてよりリラックスすることにもつながっているのかも知れません。