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マリファナや合成大麻の成分が「けいれん発作」を引き起こすことを発見

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天然のマリファナに含まれるカンナビノイドや合成カンナビノイドが重篤なけいれん発作を引き起こすことが、マウスを使った実験で明らかになりました。マリファナの危険性を改めて明確にするとして、研究グループが警鐘を鳴らしています。

マウスを使ってカンナビノイドの危険性を検討

大麻草(マリファナ)は世界で最も広く乱用されている違法薬物ですが、これはマリファナがほかのドラッグと比べて危険性が低く、比較的入手しやすいといった背景があるようです。

また、マリファナの主な幻覚成分である「カンナビノイド」の構造に基づいて、新しい合成カンナビノイドが次々と作られており、日本国内においても危険ドラッグとして若者の間で流行するなど社会問題となっています。

このような社会背景のもとで、筑波大学の研究グループはカンナビノイドがもたらす危険性を検討するため、天然由来のカンナビノイドと合成カンナビノイドをマウスに投与し、脳波や行動の変化を分析しました。

実験では、大麻草の主成分であるΔ9-テトラヒドロカンナビノール(Δ9-THC)、および「スパイス」と呼ばれている違法ドラッグに含まれる合成カンナビノイド「JWH-018」をマウスに投与しました。

投与したマウスの脳波や行動を調べたところ、これらの化合物を投与するとけいれん発作が誘発されることが明らかになりました。

また、カンナビノイド1型受容体の拮抗薬を投与すると発作が完全に抑えられることから、けいれん発作はこのカンナビノイド1型受容体に対する作用を介して引き起こされることもわかりました。

マリファナや合成カンナビノイドの乱用は、健康被害や副作用が比較的少ないとされていますが、今回の実験結果から、このような理解は誤っており、わずか一度の使用でも重篤な健康被害につながる可能性があることが示されました。

研究グループは、マリファナの危険性が改めて明確になったとしています。