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ネコにも「利き手」があることが判明

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わたしたち人間には「利き手」というものがありますが、これはほかの動物たちでもいくつかの種で確認されています。そして、わたしたちの家族の一員にもなれる「ネコ」にも利き手の存在があるという。




左右の手のどちらを好んで使うのか。文字を書いたりボールを投げる手を考えるとわかりやすいですが、どうやら人間の場合は10人中9人が右手を使って行動しているようです。

つまり、人間では9割のひとが右手を利き手としているというわけです。

また、男女で差があるかどうかについては、これまでの研究では男性のほうが左利きが多いということが明らかになっています。

ネコについても利き手に性差があるようで、オスは左手を、そしてメスは右手を好んで使う傾向があるとのこと。人間と同じようですね。実際、このような性差は性ホルモンに関連することだと考えられているとのこと。

それにしても、ネコの利き手はどのようにして調べられるのでしょうか。ネコにとっての「手」とは、前足のことです。

研究グループは、北アイルランドで飼われている家猫44匹について調べました。このうちオスが24匹、メスが20匹です。

2カ月間にわたる調査では、調査対象となったネコの3つの行動を探っています。

1つ目は、トイレに入るときにどちらの前足から踏み出すのか。2つ目は、階段を下りるときにどちらの前足から降り出すか。そして3つ目は、寝転がるときにどちらを下側にするかです。

これらの行動を観察して、その回数に差があるかどうかを調べます。調査の結果、対象となったネコの4分の3について、どちらか一方の手を優先的に使う、つまり「利き手」があることがわかりました。そしてメスは右手を使う傾向が強く、逆にオスは左手を主に使うことが多いことがわかりました。

また、イヌを対象にした別の研究では、左利きや両利きのイヌは右利きのイヌと比べて心配性であることがわかっています。

ネコについてはまだ明らかになっていませんが、もし同じ傾向があるとすれば、自分の飼いネコの性格を把握するのに役立つかも知れません。

参考:猫の「利き手」を研究、オスは左でメスは右