バイオ研究と仕事術を紹介するネットメディア 3.29 Fri

人間の脳には中間色に反応する細胞も存在する

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デジタルカメラはカラー写真を作り出すために、カラーフィルターを使って光を赤色、緑色、青色に分解して認識し、それらの組合せによって表現しています。人間の場合もまた同様に、いくつかの色の組合せとして認識していることが明らかになっています。




人間の場合はこれまで、赤色、緑色、青色、黄色の4種類の組合せによって色彩を認識していると考えられてきました。しかし最近の研究からは、どうやらそれらの「中間色」についても認識できる細胞が存在することがわかってきています。

東北大などの研究チームは、被験者にしだいに変化していく色を見せて、同時に脳の活動をfMRIによって調べました。

もし、これまでに言われてきたように4種類の色に対応する細胞しか存在しないのであれば、4通りの色に対してのみ強い反応が確認されることになります。

しかし実験の結果、これらの色の中間にある色においても強い反応が確認されました。これはつまり、中間色を直接的に認識できる細胞が存在することを示しています。

この新たな発見はどのようなことに応用できるでしょうか。人間の脳の仕組みをより詳しく解き明かすことはもちろんですが、新たな映像技術の進歩にもつながる可能性があります。より人間に適した原色の選択だったり、あるいは多階調化にもつながるかも知れません。