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自分がドライアイかどうかを自宅で簡単に確認できる方法が判明

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パソコンやスマートフォンをよく使っていたり、あるいはコンタクトレンズの装着時間が長くなると目の疲れに悩まされることがあります。とくに「ドライアイ」になってしまうと目の表面に傷がついているケースもあるため、早めに診断をして対処する必要があります。




ドライアイは、目を守る重要な役割がある涙の量が足りなかったり、あるいは涙の質が悪いなどといった原因で、涙が目の表面に均等に行き渡らなくなってしまう病気です。

もし自分の目に何らかの自覚症状があれば、目の健康を維持するためにもなるべくはやく専門医の診断を受ける方が望ましいのはもちろんです。

しかし、自宅で簡単にドライアイかどうかを判断する方法が順天堂大学の研究グループによって検証されています。

その方法とは、「12秒間以上、まぶたを開けたままで我慢できるかどうか」を調べるだけ。

ドライアイ診断には、「涙液層破壊時間」というものがあります。これは目を開いてから目の表面の「涙の層」が破壊されるまでの時間で、この時間が短いかどうかがドライアイの診断に使われています。

実験によると、まぶたを開けたままで我慢できる時間と涙液層破壊時間とは正の相関があることが確認されました。そして、ドライアイ患者は「まぶたを開けて我慢できる時間」が有意に低下することも明らかに。

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まぶたを開け続けられる時間が最大で12.4秒以下の場合は感度82.5%でドライアイの可能性が示されたとしています。

もしドライアイであれば、目の表面につくる必要がある「涙の層」を安定させるために、点眼によって不足している成分を補充するなどの治療をする必要があります。放っておくと症状が悪化してしまう可能性も。

目がいつも乾いて不快だ、あるいは目の疲れが取れないといった不快症状があるのでしたら、今すぐにでもこの簡易セルフチェック方法を試してみることをおすすめします。

もし「12秒」以上、まぶたを開けた状態で我慢できないようでしたら、ドライアイの可能性があります。明日にでも薬剤師に相談したり眼科医の診断を受けるほうがよいかも知れません。

ちなみに、今回の簡易セルフチェック方法を研究したグループはiPhone用アプリ「ドライアイリズム」を開発しています。このアプリを使った測定と合わせることで、より感度の高い診断ができるようになるとしています。

参考:ドライアイのセルフチェックに有用な最大開瞼時間を検証