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シークヮーサーに含まれるノビレチンにメラニン抑制効果、新たな美白化粧品の開発に期待

 シークヮーサーの皮に含まれるノビレチンにメラニン生成抑制作用があり、美白効果があることを琉球大と中部大の研究チームが証明した。またシークヮーサーからノビレチンエキスを効率的に抽出する製法も確立した。

 人の肌は、太陽光の紫外線が皮膚に当たりメラニン生成酵素であるチロシナーゼが産生されることで、黒く日焼けする。ノビレチンはチロシナーゼを活性化させるタンパク質エンドセリンとステムセルファクターの働きを60%抑制することが今回明らかになった。チロシナーゼを直接阻害してしまうと白斑などの症状が起きるがノビレチンはチロシナーゼの活性を左右するタンパク質を抑えることで間接的に作用するため、白斑が出にくいとされる。

 これまでもシークヮーサーに含まれるノビレチン成分にメラニン抑制効果があるといわれていたが、今回、初めてヒトの皮膚細胞から培養した3次元皮膚モデルを用いた実験で美白効果があることを証明した。

 バイオ企業・沖縄リサーチセンターの社長も務める中部大の禹済泰教授は「飲んでも、塗っても効果が期待できる美白商品を早ければ来年中に完成させたい」と話しており、シークヮーサーを活用した新たな化粧品や健康食品などの開発が期待される。

参考:琉球新報