バイオ研究と仕事術を紹介するネットメディア 4.18 Thu

赤外光を照射して脳の神経細胞の活動を制御

 赤外光を頭に照射して脳の神経活動を制御するための技術を、東北大の八尾寛教授らの研究グループが開発した。特定の神経細胞だけを刺激してパーキンソン病などを治療する方法の開発につながる可能性がある。

 研究グループは、近赤外光を吸収して可視光を発光する「ランタニドナノ粒子(LNP)」と、可視光を吸収するタンパク質を組み合わせることで、近赤外光のオンオフによってラットの脳の神経細胞の活動を制御することに成功した。

 現在は、マウスの脳を使って神経細胞を制御する実験を行っている。

 神経難病のパーキンソン病では、特定の神経を電気刺激する治療法が研究されている。八尾教授は「光を使い無関係の部位を刺激せずに特定の神経細胞だけを刺激すれば、副作用がない治療法の開発につながるかもしれない」としている。

(via 日刊工業新聞