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コレラ菌の胆汁走性に関わる受容体を発見、新しい薬剤開発に期待

 コレラ菌の胆汁走性に関わる受容体を発見し、その認識機構を解明したと、名古屋大や大阪大などの研究チームが英科学誌「Scientific Reports」で発表した。新しいタイプの薬剤開発につながると期待される。

 コレラ菌は体内に入ると胃の酸についで胆汁にされされる。胆汁は界面活性剤として働くため細菌に対して毒性を示すが、コレラ菌は胆汁に耐性があるだけでなく、むしろ胆汁に引き寄せられることが知られている。

 研究グループは、コレラ菌を誘因するのは胆汁酸ではなく「タウリン」であることを突き止め、さらにタウリン走性に関わる受容体「Mlp37」を同定した。

 Mlp37のセンサー領域を等温滴定型カロリメトリー(ITC)で解析したところ、セリンやアラニンなどのアミノ酸やタウリンがこの受容体に直接結合することが明らかになった。

(via 名古屋大学