バイオ研究と仕事術を紹介するネットメディア 4.25 Thu

次世代シークエンサーを用いた原発性免疫不全症の迅速な遺伝子診断法を確立

 原発性免疫不全症に対する次世代シークエンサーを使った遺伝子診断法を確立したと、名古屋大の小島勢ニ教授らの研究グループが科学誌「Journal of Allergy and Clinical Immunology」で発表した。

 原発性免疫不全症は、免疫系に先天的な機能異常がある病気の総称。適切な治療をすみやかに受けないと感染症を繰り返し生命に関わることがあるため、迅速かつ正確な診断が非常に重要である。

 研究グループは、患者97名について原発性免疫不全不全症と関連する349遺伝子を次世代シークエンサーを用いて解析した。

 その結果、従来の方法で遺伝子診断が確定していた38例について、正確に遺伝子変異を検出できた。また、遺伝子診断が確定していなかった59例のうち、8例について診断が可能だった。

参考:名古屋大学