学習後の「ノンレム睡眠」時に脳の特定領域を刺激して、マウスの近く記憶を長く持続させることに成功したと、理化学研究所などの研究チームが科学誌「Science」で発表した。
睡眠には記憶定着に関わる機能があるとされるが、詳しい仕組みについてはわかっていない。
研究チームはこれまで、マウスの知覚に関係する情報が大脳の「第2運動野」と「第1体性感覚野」に関連することを発見していた。
今回の実験では、遺伝子操作でこの2つの領域を活性化させたり抑制したりできるマウスを作製して、記憶との関連を調べた。
その結果、深い睡眠である「ノンレム睡眠」で2つの領域の活動を抑制すると記憶の定着が悪くなることがわかった。
一方、学習直後に睡眠を取らせ、直後のノンレム睡眠時に2つの領域を同時に刺激したところ、4日後でも記憶を保持していた。刺激後に睡眠を妨害しても影響は少なかった。
参考:時事通信