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アミロイドベータの蓄積に関係する特殊な糖鎖を発見

アルツハイマー病の原因となるアミロイドベータの蓄積に関係する糖鎖を発見したと、名古屋大の研究グループが米科学アカデミー紀要で発表しました。




アルツハイマー病の発症では、脳内におけるアミロイドベータタンパク質の重合や沈着が主な原因とされています。

研究グループは、このアミロイドベータの重合・沈着に関係する特殊な糖鎖「シアル酸修飾ケラタン硫酸糖鎖」を突き止め、これがミクログリアと呼ばれる細胞で発現することを明らかにしました。

この糖鎖を合成する酵素「GlcNAc6ST1」を欠失したマウスで調べたところ、アミロイドベータの蓄積が抑えられた。

シアル酸修飾ケラタン硫酸糖鎖を指標としたアルツハイマー病の早期診断法の開発や、この糖鎖を合成する酵素を標的とした阻害剤による新たな治療法の開発につながると期待されます。

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