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iPS細胞由来の心筋組織を移植して脈圧を増大、心不全の新たな治療法に期待

iPS細胞から作製した心筋組織を血管周囲に移植することで、血管内に脈圧を生み出すことができたと、東京女子医大の研究グループが発表しました。心不全に対する新しい治療法の開発につながる可能性があります。

研究グループは、ヒトiPS細胞から作製した心筋細胞を使って心筋シートをつくり、免疫不全ラットの下大動脈を包むように6枚移植しました。

その結果、下大動脈の周囲では超音波や肉眼で拍動が観察され、移植した心筋組織の拍動による血管内の内圧変化もまた観察されました。さらに、それに伴って脈圧が増大することも確認されました。

今回の研究結果から、iPS細胞由来の心筋組織を移植することによる、新たな循環補助治療の可能性が示されたとしています。

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