バイオ研究と仕事術を紹介するネットメディア 4.26 Fri

チンパンジーの赤ちゃんは3歳になると栄養的に自立する

チンパンジーの赤ちゃんは3歳になると栄養的に自立できるようになることがフィールド調査で明らかになったと、京都大の研究グループが科学誌「American Journal of Physical Anthropology」で発表しました。

赤ちゃんが母乳を必要としなくなる時期がいつ頃かについては、子育て中の家庭にとってはもちろん、人類進化に関する研究でも重要な問題になっています。

チンパンジーはヒトに最も近い哺乳類とされていますが、これまでは4~5歳で離乳するとされていました。

しかし近年の調査からは、3歳近くのチンパンジーの赤ちゃんでも母親が失踪して孤児になっても生き残る可能性があることがわかってきており、3歳近くで栄養的に自立している可能性が示唆されていました。

研究グループは、タンザニアの国立公園でフィールドワークを実施して、野生のチンパンジーの赤ちゃんの食生活を調査しました。

その結果、3歳以上の赤ちゃんはより長い時間を食事にあてるようになることが明らかになりました。

また、消化が難しい植物の葉をより長い時間食べるようになり、堅い殻に覆われた実なども自力で食べるようになることがわかりました。

参照情報