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iPS細胞からメッシュ状の心臓組織を作製、ラットに移植して効果を確認

ヒトiPS細胞からメッシュ状の人工心臓組織を作製してラットに移植したところ、心機能の回復が確認できたと、京都大の研究グループが発表しました。

研究グループは、ヒトiPS細胞から心筋細胞や血管構成細胞を作製し、コラーゲンなど細胞外マトリックス製剤とともに培養皿に注入しました。

この培養皿には仕切りが配置されており、内部に穴があいてメッシュ状の組織が培養されます。

メッシュ状の心臓組織を織り込んで心筋梗塞ラットモデルに移植したところ、1カ月後には機能の回復しており、心臓壁の再生や心筋梗塞後の線維化の抑制も確認されました。

今後はヒトに近い大型動物を使った検証も進め、将来的には重症心不全に対する再生治療につながると期待されます。

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