バイオ研究と仕事術を紹介するネットメディア 3.19 Tue

1つの生物標本から2D顕微鏡画像と3D形態画像を取得する観察手法を開発

1つの生物標本から2D画像と3D画像の両方を得る新しい観察手法を群馬大などの研究チームが開発しました。薄切標本の2D顕微鏡画像と標本本来の3D情報を得ることで、生物学研究における顕微鏡解析の信頼性を向上させると期待されます。




光学顕微鏡による観察では通常、生物標本を薄い切片にしてスライドガラスに貼り付けて観察するため、立体的な形状についての情報は失われます。

そこで研究チームは、1つの生物標本から2D顕微鏡画像と3D形態画像の両方を取得して相関させることができる方法を開発しました。

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開発した装置は、専用の刃で凍結標本を薄切するクリオスタットと一眼レフカメラなどから構成されます。標本が上下に動いて刃が薄切しながらカメラで撮影していき、コンピュータ上で3D画像として再構築されます。

多種多様な生物試料を立体的に観察できるため、幅広い研究分野で応用可能であり、装置の製作や撮影手順に関する情報はすべて公開。実際に撮影された3Dデータや動画についても公開されています(ポートフォリオ)。

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