プリンターなどと比べると、オフィスアイテムとしてはまだまだマイナー感のある「ドキュメントスキャナ」。しかし最近ではずいぶんと価格も落ち着いてきて、機能もずいぶん充実化しました。
ペーパーレス化が拡大している時代としては、まさに「あると便利」なアイテムの代表格です。ここではドキュメントスキャナを使うメリットや売れ筋の機種をご紹介します。
ドキュメントスキャナとは何か
オフィスなどにもある一般的なスキャナは「フラッドベッドスキャナ」と呼ばれているもの。コピー機のように原稿を平らなガラス台に置いて、下側から光を照射して文字や写真などを読み取ります。
このタイプは、本や冊子などの綴じられた原稿を読み取るケースでは便利ですが、1ページずつスキャンする必要があるため、一度に大量の原稿を処理するには不向きです。
それに対して、ドキュメントスキャナとは、「シートフィードスキャナ」と呼ばれるタイプのスキャナです。
こちらは綴じられていない紙の束をセットすると、自動で原稿を読み取っていきます。
かつて電子書籍が出始めたころに、雑誌や書籍などを自分で電子化する、いわゆる本の「自炊」をする人たちの間で流行したアイテムです。
ドキュメントスキャナと聞くと、どちらかというと本の電子化をするツールのイメージが強いのですが、その他にも使うメリットはあるのでオフィスの必須アイテムとしてもよさそうです。
ドキュメントスキャナを使うメリット
書類を整理整頓することができる
仕事をしていると何かと書類が溜まりがちです。たとえば会議などで使用した資料などは会議が終われば当面は必要としませんが、後になってから確認するケースがあるため、しばらくは保存しておく必要があります。
種類ごとに分類して、穴を空けて、ファイルに綴じて・・・量が増えてきたらファイルを買い直す必要もあります。分類の仕方も悩みどころですよね。あとから変更したくなることもあります。
このように、書類の保存って意外と面倒な作業だったりします。また、とりあえず保存しているだけなのに棚を占拠している書類ってけっこう無駄ですよね。
こんなときにドキュメントスキャナを使うと、ボタンひとつで電子化できて、かさばる紙類はゴミ箱行きです。「電子ファイル」であればパソコンのハードディスクの中にいくらでも保存できますし、分類分けも簡単です。ハードディスクの容量も増えてきていますから、半永久的に保存することだって可能です。
紛失防止
紙の書類だと何かの拍子になくしてしまうケースもあります。ほかの書類などに紛れてしまったり、誤って捨ててしまうこともあります。ところが電子ファイル化してしまえばこのような紛失事故は起こりません。
どこでも閲覧できる
紙の書類だと何かの拍子になくしてしまうケースもあります。ほかの書類などに紛れてしまったり、誤って捨ててしまうこともあります。ところが電子ファイル化してしまえばこのような紛失事故は起こりません。
多種多様なタイプがある
いかがでしょうか。会議が終わった資料などは、手書きで注釈をつけた内容もそのまま保存できますし、次第に増えていく名刺を電子化して保存するのもありでしょう。最近では小型で低価格な機種もたくさんありますから、デスクに1台置いておくと便利かも知れません。
各メーカーからさまざまなタイプのものが発売されていますが、価格帯もさまざまです。予算に応じて必要な機能をもつタイプを購入するとよいですね。以下に売れ筋の製品をいくつか挙げてみます。
富士通のScanSnap iX500は4~5万円ほどで比較的高いタイプのスキャナですが、両面読み取り可能で最大50枚の原稿がセットできるなど、高機能タイプです。本格的に大量な処理をする必要があるときに便利ですね。
3~4万円の価格帯としては、キヤノンのimageFORMULA DR-C225Wが売れ筋です。給紙された原稿がクルッとUターンして本体の前部に収まる「ラウンドスキャン」タイプ。スキャン後に排紙された書類をためておくためのスペースをデスクの上に確保する必要がなくて便利ですね。
また、原稿サイズを自動的に検知して、最適なサイズにデータ化できる機能があって、さまざまなサイズの原稿が混じっていてもそのままスキャンすることができます。
さらに低価格帯のものとしては、キヤノンのimageFORMULA DR-150が売れています。1から2万円程度の製品ですが、読み取り速度はA4カラーで1分当たり10枚。白黒だと15枚の処理スピードです。給紙枚数は20枚ですが、それほど大量に処理する必要がなければ十分に使えるスペックです。
小型のスキャナですので、使っていないときでもそれほど場所を取らないメリットもあります。
ちょっと変わったところでは、Aolecaのハンディスキャナという携帯式のスキャナがあります。片手で持ち歩けるほどの大きさで、原稿の上を滑らせるように動かして使います。コード不要で、スキャンしたデータはmicroSDカードに保存されます。
外出する際に持ち歩いたり、会議で配布された資料をその場でデータ化することもできますね。