バイオ研究を紹介するネットメディア 10.17 Thu

「上向き」でも書けるプロ仕様のペン「加圧式ボールペン」とは何か

41

どうしても上向きに書く必要があったり、紙面が濡れているとき、ボールペンの文字が書けなくなってイライラすることはありませんか?これはボールペンの仕組みからして、どうしても仕方のないことです。しかしこの構造上の欠点を補う画期的なボールペンもあります。

ボールペンが上向きで書けない理由とは

一般的なボールペンは、インキが重力で下向きに落ちていく力を利用して、チップの先端にインキを送り込むことで文字が書ける仕組みになっています。

そのため先端を上向きにして書こうとしてしまうと、インキが出てこなくて文字が書けません。さらに、チップ内に空気が入り込んでしまってインキが逆流してしまい、完全にダメにしてしまう危険があります。これがボールペンを水平より上側に向けて書いてはいけない理由です。

しかし、ボールペンを使って文字を書くのはノートだけとは限りません。自分の目線よりも高いところにあるものに書く必要があるとき、どうしたらよいのでしょうか。

こういうときに便利な筆記具が、「加圧式ボールペン」です。

ボールペンの欠点を補った加圧式ボールペン

ボールペンを上向きにしたときにインキが出てこないのは、重力を使ってインキを送り込む必要があるからです。

そこで、ペンをノックするときの力を使って「圧縮空気」を作り出し、この空気の力でインキを押し出すような機構を搭載したボールペンが開発されました。

5-2

この新機構は、ボールペンで上向き筆記を可能にしただけではなく、書き始めの「文字かすれ」だったり書いてる途中で「途切れ」が出てくるのをなくすというメリットも生まれました。

さらに驚くことに、普通のボールペンでは書くことができなかった「濡れた紙」に書くことも可能に。

圧縮空気を作り出すのはノックするだけですので、加圧式ボールペンといっても、普通のボールペンと同じように使うことができます。

トンボの加圧式ボールペン「エアプレス」

この圧縮空気の機構を搭載したボールペンは、トンボが「エアプレス」という製品として市販しています。エア(空気)プレス(圧縮)ですね。

151

野外の現場など過酷な環境でも快適に使えるように、ボールペン本体の表面は軟質樹脂(エラストマー)仕上げになっています。そのため、軍手や作業用の手袋だったり濡れた手で使ってもしっかりホールドして書くことができます。

本体は比較的太めにできていますが(これも現場での書き心地に貢献)、長さは12センチほどと短めの設計になっています。これはポケットなどに入れても邪魔にならないためです。

また、ボードなどに挟むためのクリップは強力で、さらに一般的なボールペンと比べても大きく開く設計です。素材もプラスチックではないため折れる心配がありません。これなら厚めのバインダーに挟んでも大丈夫。とにかくすべてが「現場主義」といったところでしょうか。

使う場所は人それぞれ。建築現場や倉庫などでの作業に使ったり、あるいはトレッキングやキャンプ、野鳥観察などのアウトドア、さまざまなフィールドワークなど。歩いたり立ちながらメモを取る必要がある取材だったり、屋内であれば掲示板やカレンダーに書き込むときに助かるアイテムですね。

1-14

トンボ鉛筆 加圧式油性ボールペン「エアプレス」
¥ 447
【加圧式油性ボールペン】カスレや途切れの心配がないタフな加圧ペン
【特長】速書き・上書き筆記・湿った紙にも力を発揮

参考

一般的なボールペンを快適に使うための「適性角度」を知っていますか?

ボールペンは、チップの先端にあるボールが回転することで、インキが紙面に塗られて文字を書くことができます。そのため、快適かつ綺麗に文字を書くためにはボールがスムーズに回転する必要があります。

ボールはチップ先端の「受座」と呼ばれる部品に支えられています。ボールがスムーズに回転するためには、紙面に押しつけたときにボールにかかる力を受座が適切に支えるために、適切な角度を保つ必要があります。

この「筆記角度」は、紙面に対して60度から90度だと言われています。あまり寝かせて書くようにはできていないわけですね。

ボールペンの適切な筆記角度(画像:日本筆記具工業会)

新着記事