やるべき仕事はたくさんあるのにどうも調子よく終わってくれない。そんなときに活用したい、時間を効率よく使ってタスクを進める方法が「ポモドーロ・テクニック」です。
ポモドーロ・テクニック
ポモドーロ・テクニックは、今から30年前にイタリアで考案された「時間管理メソッド」です。簡単に説明すると、作業時間を25分ずつ分けて集中して行い、休憩を入れてからまた25分作業する。このサイクルを繰り返して集中力を維持しながら仕事を進めるテクニックです。
この25分間を「1ポモドーロ」と呼んでいます。
詳しい実践方法をご紹介します。
ポモドーロ・テクニック
- タスクをリストにまとめてタイマーを25分にセットする。
- 25分間、タスクを行う(1ポモドーロ)。やるべきタスク以外のことは一切やらない。タスクを終了したらリストにチェックマークを入れる。
- 5分間、休憩する。
- 2~3を4回繰り返したら(1ラウンド)、30分間の休憩をとる。
つまり、「25分間のタスクと5分間の休憩」を4回繰り返したら30分間の休憩を入れるというわけです。
タスク1回目(25分)
↓
短い休憩(5分)
↓
タスク2回目(25分)
↓
短い休憩(5分)
↓
タスク3回目(25分)
↓
短い休憩(5分)
↓
タスク4回目(25分)
↓
長い休憩(30分)
タスクを行う時間を「25分間」に区切ることで、集中して作業を進める時間管理メソッドです。ポイントは、1つの作業だけに集中することです。途中でメールの返信をしたり、デスクの整理をしたりなど、余計なことは禁止します。
25分間の作業時間と5分間の休憩時間をきっちりと守ることでダラダラと中途半端な作業にしてしまわないという効果があります。シンプルなメソッドですが、この「締切効果」によって作業効率がグンと上がります。
ポモドーロ・テクニックを実践する
それでは、実際に日々の仕事において、どのようにしてポモドーロ・テクニックを実践すればよいのでしょうか。
1ラウンド(4ポモドーロ分)は2時間半を使いますから、例えば午前中だと2ラウンドはできません。例えば、9時からはメールの返信やその他の作業を行ってしまって10時からポモドーロを開始すれば、ちょうど12時には4ポモドーロ分を終えて昼食タイムに入れますね。
午後であれば、13時から開始すると15時には1ラウンド(4ポモドーロ分)を終了します。30分間の休憩を入れて15時30分から2ラウンド目を開始し、17時30分に終了します。
もちろん、1日をすべてポモドーロ・テクニックによる作業に使う必要はありませんが、例えば午前中だけ、あるいは午後の前半だけでも利用して実践すれば、やるべきタスクを効率よく進めることができるのではないでしょうか。
ポモドーロ・テクニック専用のアプリやソフト
ポモドーロ・テクニックは、25分間をセットできるタイマーがあれば行うことができます。(ちなみに、ポモドーロはイタリア語で「トマト」を意味します。ポモドーロ・テクニックの名前は「トマトの形をしたタイマー」に由来するそうです。)
キッチンタイマーを使ってもよいですが、ポモドーロ・テクニック専用につくられたスマートフォン用のアプリや、パソコン用のソフトも無料で配布されていますので、これらを活用する方法もあります。
タイマーポモドーロタイマー
Android用
作者:Narutan
Tomighty
Windows用/Mac用
作者:Célio Cidral Junior
ブラウザにFirefoxを使っているのでしたら、便利なアドオンも配布されています。25分間の[Tomato]、5分間の[Short Break]、30分間の[Long Break]という3つのボタンがブラウザに埋め込まれたシンプルなものです。とても使いやすいのでおすすめです。
Tomato Clock
Firefoxアドオン
作者:Samuel Jun
ポモドーロ・テクニックについての書籍もあります。より詳しく知りたい場合は参考にして下さい。
アジャイルな時間管理術 ポモドーロテクニック入門
紙と鉛筆とキッチンタイマー、これだけで仕事の効率を改善します! 紙と鉛筆とキッチンタイマーを使ってアナタの生産性を画期的に高める時間管理術。 それがポモドーロテクニックです。 キッチンタイマーをセットして、25分間集中。 たったこれだけのことが、あなたの人生を変えます!