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英文読解の練習には「シンプル英語版ウィキペディア」がちょうどよい

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英文の読解力を訓練するために、もはや何の教材も必要がないかも知れません。簡単過ぎず、かといってあまり難解な単語も含まれていなくて、多種多様な分野のことが書かれた無料の英文が手に入るサイト。名前は「Simple English Wikipedia」です。




分からないことがあったとき、誰でも一度は「Wikipedia」を利用したことがあると思います。あるいは、グーグルなどで何かを検索したときに検索結果の上位によく表示されてきます。

そんな馴染み深いWikipediaですが、当然ながら英語サイトも存在します。そして、Wikipediaの姉妹サイトで「Simple English Wikipedia」というシンプル英語版のサイトがあります。

日本語版のウィキペディアによると、シンプル英語版ウィキペディア(Simple English Wikipedia)は以下のように説明されています。

シンプル英語版ウィキペディアは、フリー百科事典「ウィキペディア」の英語版であり、基本的にベーシック英語とスペシャル・イングリッシュで執筆されている。このサイトは、「学生や子供、学習障害にある成人など通常とは違うニーズを持った人々、または英語を学習中の人」向けの百科事典たることを目的としている。

本家版のWikipediaと比べると、シンプル版の方は記事が短めで、基礎的な情報のみの記載になっています。また、使用されている英単語も、「ベーシック・イングリッシュ」と呼ばれる国際補助語に基づいているとのこと。

国際補助語とは、共通の母語をもたない人たちの間で意思伝達をするために使われる言語のことです。これなら、英語を母国語としていない日本人でも容易に理解できますね。

たとえば、「行動経済学」を意味する「Behavioral economics」で本家版とシンプル英語版を比べてみます。

Behavioral economics, along with the related sub-field behavioral finance, studies the effects of psychological, social, cognitive, and emotional factors on the economic decisions of individuals and institutions and the consequences for market prices, returns, and resource allocation, although not always that narrowly, but also more generally, of the impact of different kinds of behavior, in different environments of varying experimental values.(Wikipedia)

Behavioral economics is a smaller part of economics that combines what we know about psychology with what we know about economics. Normally, economics does not consider the way humans actually think, but instead, simplifies decision-making to make economic models easier to understand. However, this is not a complete picture of how the world, and economics, really works. (Simple English Wikipedia)

冒頭の部分だけ抜き出してみました。どうでしょうか。

語学の勉強は自分が必要とする分野の文章だったり、あるいは自分が興味をもっている分野をやるのが一番いいです。

Wikipediaはさまざまな分野の言葉について数多くの解説文が掲載されているので、必ず自分に合った分野の英文が数多く見つかると思います。

シンプル英語版の記事数も、2013年の時点ですでに10万本を超えています。これらの英文が何と無料で手に入るわけですから、使わない理由はありませんね。

もちろん、より難易度の高い英文の読解を練習したい人は本家版の方でチャレンジするのもよいと思います。

シンプル版は「Simple English Wikipedia」から入ることができます。

英語を継続的に勉強するために、1日1記事読むようにするのもよいかも知れません。そんなときは、さまざまな記事がランダムに表示される「Show any page」を試してみてもよいでしょう。