みなさんはどんなときに幸せを感じますか?あるいは、どういう状況であれば幸せになれると思いますか?海外の研究グループが、「幸せの方程式」なるものを科学誌「Nature Communications」で発表しています。
論文によると、「Happiness」は次式で表すことができるという。
具体的な式の説明は論文を参照してもらうとして、大事な点は、個人の幸せは周りの人間との比較に影響されるということ。
実験では47人の参加者をいくつかのチームに分けました。お金をかけたゲームを行い、幸福感を調べます。このとき、参加者たちは同じチームの別のメンバーについてもゲームの結果を知ることができます。
実験の結果、自分が勝った場合には同じチーム内の別のメンバーも勝ったときに、より幸福感を感じることがわかりました。一方、自分が負けた場合では、チーム内の別のメンバーも負けたときの方が幸福度は高くなったという。
別の実験では、見知らぬ人にお金を分け与えるように命じられたときの行動を調べました。
他者より多くお金を得ると幸福度が下がる人は、平均して自分のもつお金の30%を差し出しました。一方、他者より得るお金が少ないと幸福度が下がる人では、10%しか差し出しませんでした。
以上の実験の結果から言えることは、「自分自身と他者との間に不平等が生じる場合に幸福度が下がる」のだという。これは、他者よりも恵まれている場合も、逆に恵まれていない場合も同じことが言えるそうです。
これを現実社会に当てはめてみると、「自分と同じ境遇の人に囲まれている状況」にいるのが、より幸福を感じられるということでしょうか。当たり前のようにも思えますが、実はとても大事で忘れがちなことなのかも知れません。
The social contingency of momentary subjective well-being
参考:WIRED