実験では、ダーツの熟練者22人に素人が中心を狙って矢を投げる映像を見てもらい、11分割された円形の的のどの部分に当たるかを予測してもらった。
その後、どこに当たったかを伝えたところ、当初は予測が当たる確率は偶然の範囲内の9%だったのが、120回繰り返すと27%まで予測の精度が向上した。
しかし熟練者にも矢を投げてもらうと、予測能力が上がるにつれて熟練者の命中精度が低下したという。
一方、どこに当たったかを伝えなかった場合は予測能力はあまり向上しなかったが熟練者のプレーにも影響はなかった。
情報通信研究機構・脳情報通信融合研究センターの池上剛氏によると、社会生活において人間は、他人の動作の目的や意図を読み取り、結果を予測することで自分の行動を選択しているという。
参考:朝日新聞