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ヘルメット型PET装置を開発 認知症の早期発見に

ヘルメット型PET装置

 認知症の早期発見に役立つヘルメット型の陽電子放射断層撮影(PET)装置を、放射線医学総合研究所分子イメージング研究センターの山谷泰賀チームリーダーらが開発した。

 装置の大きさは長さ1.3メートル、幅0.8メートル、高さ2メートル。従来のPET装置は大きな円筒型の検出器だが、頭部に特化したヘルメット型にすることで、小型、高感度、低価格を実現している。

 PET画像を構築するための放射線検出器を半球型に設計して頭部に近づけることで、円筒型で全身用のPET装置と比べて3倍の感度を実現した。さらに、あごの部分に検出器を追加して脳の中心部の感度を向上させている。検出器の数は5分の1にできたことで価格も従来型の3分の1以下になった。

 共同開発したアトックスが2018年度をめどに開発を目指している。

(via 日刊工業新聞