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睡眠不足で太る仕組みを解明、レム睡眠の減少が原因に

 睡眠不足になると太りやすくなるのは、レム睡眠が減少するためであることがマウスの実験でわかった。レム睡眠が減ると砂糖や脂質を過剰に食べるようになるという。

 睡眠不足の人は高カロリーの食品を多く食べて肥満になりやすくなることは知られていたが、詳しい仕組みはわかっていなかった。

 研究グループは、マウスの飼育ケースの底に金網を敷いて不安定な環境をつくることで、レム睡眠だけを減少させた。

 この状態にマウスをおいて複数の種類のエサを選ばせたところ、ショ糖や脂質を多く含むエサを約3割多く食べるようになった。

 次に、味や香りに関係する脳の部位「前頭前皮質」の働きを抑えて同様の実験を行ったところ、高脂質のエサは多く食べたが、ショ糖を含む甘いエサを食べる割合は増えなくなった。

 そのため、睡眠不足によって甘い物を食べたくなるのは前頭前皮質が関わっている可能性があるという。

 筑波大のミハエル・ラザルス准教授らの研究グループが科学誌「イー・ライフ」で発表した。

参考:朝日新聞