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脳コンピュータ・インタフェースを使って「閉じ込め症候群」の患者と意思疎通に成功

「閉じ込め症候群」とは、脳は正常であるために意識はあるが体を動かすことができないために、外界とのコミュニケーションをとることができない患者のことをいいます。




スイスのヴィース・バイオ神経工学センターの研究グループは、「脳コンピュータ・インタフェース」を使うことで、閉じ込め症候群の患者とコミュニケーションをとることに成功したと、科学誌「PLOS Biology」で発表しました。

研究グループは、筋委縮性側索硬化症(ALS)によって完全に麻痺状態となった4人の患者と、「イエス」か「ノー」かを答える質問によって、患者と意思疎通をはかることに成功しました(「閉じ込め症候群」患者とのコミュニケーションに成功:「生きていてうれしい」)。

研究グループはこれまでに、目の動きで意思疎通ができるALS患者とのコミュニケーションに「脳コンピュータ・インタフェース(BCI)」が利用できることを見出しています。

BCIとは、脳とコンピュータをつないでデータ化した思考を送信したり、コンピュータからデータを脳に送ることで情報のやり取りを行う方法です。

90年代の映画やアニメなどで登場したアイデアですが、近年では研究が進んでおり、実現に近づきつつあります。

研究グループは、脳内の血中酸素濃度と電気的活動を測定するキャップを作製して、BCIによる患者とのコミュニケーションを試みました。

最初は「パリはドイツの首都ですか?」などの地理や「あなたの夫の名前は〇〇ですか?」などの簡単な質問からはじめました。そしてさらに、「あなたは腰痛がありますね」など自由度の高い質問に広げました。

そして、患者4人のうち3人が「自分は幸せであり、生きていることがうれしい」と答えたという。

A Female Study Participant Aged 23 Years Responds to a Question (video)

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