癌の転移抑制剤

【国際公開番号】WO2011/013786
【発行日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【出願人】前田 愼
【要約】
本発明者らは、肝臓のNF-κBの活性化が転移腫瘍の発生に関係しているか否かを決定するために、脾臓内で誘導された肝転移モデルを用いた。肝細胞および造血由来細胞の双方においてIKKβを欠失すると、腫瘍の発生は顕著に減少した。腫瘍細胞は隣接する骨髄細胞(クッパー細胞)を活性化して、インターロイキン(IL)-6のようなマイトゲンを産生し、これが腫瘍の増殖および血管新生を促進した。これらのマイトゲンの産生は、造血由来クッパー細胞においてNF-κBに依存していた。また、抗IL-6受容体抗体による処置により、転移腫瘍の発生程度は低下した。すなわち、本発明者により、腫瘍の転移が炎症に依存することを示しており、転移腫瘍の化学的予防においてクッパー細胞を標的とする前炎症的介入が有用であることが示された。また、IKKβ/NF-κBシグナル伝達経路、特にIL-6の阻害が抗転移薬として使用できることが示された。

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