植物の根の成長に必要なペプチドホルモンの受容体を発見したと、名古屋大の松林嘉克教授らの研究グループが米科学アカデミー紀要で発表した。根張りのよい植物の作出への応用が期待されるという。
植物の根の先端のすらりとした正常な形は、根の幹細胞領域で生産されるペプチドホルモン「RGF」が制御している。
RGFが根の先端の細胞の隙間に拡がり濃度勾配をつくることで正常な根の形が作られるが、細胞膜上でRGFを認識する受容体についてはこれまで明らかになっていなかった。
研究グループは、RGFを直接認識する受容体を3つ発見した。これらの受容体を失った植物は根の細胞分裂領域が縮小し、根が短くなることがわかった。
また、RGFを根に与えても感受性を示さず細胞分裂領域が回復しないことも確認された。
参考:名古屋大学