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EPAやDHAに中高年のうつ傾向の予防効果がある可能性

エイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)を多く摂取すると、中高年のうつ傾向の発生リスクが軽減されることがわかったと、サントリー健康科学研究所や国立長寿医療研究センターの研究チームが発表した。




魚介類に多く含まれるEPAやDHAには、神経細胞の保護などによって抗うつ作用がある可能性が指摘されている。

これまで、うつ病患者に対するこれらの有効性については報告があるが、うつ傾向のない中高年者に対する予防効果についてはわかっていなかった。

研究チームは、うつ傾向や認知症のない40歳以上の男女2348人を対象に、EPAやDHAの摂取量とうつ傾向になるリスクの関連について、平均約8年間にわたる追跡調査を実施した。

EPA・DHAの摂取量で3グループに分けてうつ傾向の発生リスクを比較したところ、最も摂取量の多いグループの発生リスクは、最も少ないグループと比べてEPAは約26%、DHAは約21%低いことがわかった。