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名門病院がマクドナルドを「不健康」認定 院内から閉め出しへ

病院からマック閉め出し

 6月中間連結決算で売上高、利益ともに過去最悪の赤字を計上してしまった日本マクドナルドですが、苦戦が続いているのは米国でも同じようです。米オハイオ州にある名門病院で長年親しまれてきた店舗が、来月閉店することになりました。理由は、「慢性疾患の元凶となるリスク要因を減らすことは責務」とのこと。




 米中西部オハイオ州にあるクリーブランド・クリニックでは、病院内に20年前からマクドナルドの店舗があり、患者や従業員、訪問者らから広く利用されてきたそうです。

 ところが、とうとう来月でリース契約を打ち切られ、閉店することになったという。

 米国では近年、とくに肥満を深刻な健康被害の元凶と位置づけています。クリニックでは、10年ほど前から「健康な食生活と運動を促す取り組み」を推進しており、たとえば従業員全員を無料でフィットネスクラブの会員にさせるなど、意欲的に活動しているようです。

 そこにきて、今回のマクドナルドとの契約打ち切りです。

 広報担当者は、「患者さんのみならず、来客、従業員すべての生活スタイルをより健康的なものへと転換させるお手伝いしたい。そういうことなのです」と話しているそうです。

 病院がマクドナルド食をあからさまに不健康と認定してしまったわけです。

 一方、日本ではどうでしょうか。マクドナルドが病院内に出店しているケースはあるのでしょうか。

マクドナルド

出典:http://tabelog.com/

 やはり病院内での出店はかなりめずらしいようですが、埼玉医科大学病院の中に1店舗だけありました。

 客席数148席ですから、そこそこの大きさの店舗のようです。病院関係者や患者の家族、医大の学生などが利用していて、昼食時はけっこう賑わっているそうです(やはり患者が利用することはないようですね)。近くにファーストフード店などがないため、手軽に軽食がとれるので便利なようです。

 業績悪化に苦しむマクドナルドは、今年3月には新しいCEOが就任しました。48歳という若さです。「進歩的ハンバーガー企業」を目指すそうですが、肥満対策が重要な課題になりつつあるこの時代に生き残るには、「ハンバーガーは健康によい」という逆転のイメージを創り出す必要があるのではないでしょうか。

(via 産経新聞