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バイオ燃料源として期待の微細緑藻から油の生合成に関わる新たな酵素を特定

 バイオ燃料源として期待される微細緑藻から、油の生合成に関わる酵素の遺伝子を新たに特定したと、東京大の岡田茂准教授らの研究グループが科学誌「Natur Communications」で発表した。効率の良いバイオ燃料の生産技術の開発につながると期待される。

 微細藻類の一種「Botryococcus braunii」には、生産する油によってA、B、Lの3品種があり、L品種はリコパジエンと呼ばれる炭素数40の炭化水素を生産する。

 リコパジエンは枝分かれした分子構造をしえいるため燃料源として魅力的だが、L品種における炭化水素の生合成機構はまったくわかっていなかった。

 研究グループは、リコパジエンの生合成に関わる新規酵素をL品種から特定した。その結果、リコパジエンは、炭素数30のスクアレンという炭化水素を生産する酵素と非常によく似た酵素で作られることがわかった。

参考:JST