ハーバード大の研究グループが、ラットの心筋細胞を使ってわずか10グラムの超小型ロボットを作製しています。効率的な動きを手に入れるために参考にしたのは、「エイ」でした。
研究グループは、「アカエイ」の形を模した骨格を電気的に中性な「金」でつくり、これに伸縮性のあるポリマーを被せて全長わずか16ミリメートルの超小型ロボットを作製しました。
どのようにして動かすかというと、ポイントはロボット本体の上部に貼り付けられた「ラットの心筋細胞」です。
光に反応して収縮するように遺伝子操作された細胞を、およそ20万個も使ってつくられたエイ型ロボットは、光刺激によって自由に動かすことが可能。
周波数を変えて刺激すると、進行方向のほかにスピードも変更することができます。
エイは、頭部から翼のような長い特徴的なヒレを持っています。このエイのヒレは、小さなエネルギーでも効率よく動くには最適な形なのだという。作製されたエイ型ロボットも、光刺激によって体の前方から後方へと波打つように上下の動きが伝わっていきます。
Phototactic guidance of a tissue-engineered soft-robotic ray
実際に動く様子は動画で紹介されています。まさに「機械と生物のハイブリッド」と言えますね。