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体内時計が長期記憶を制御している、「活動開始直後」の学習効果高い

 体内時計は長期記憶をつかさどる脳の「海馬」も制御しているとするマウスの実験結果を、東京大の深田吉孝教授らの研究グループが科学誌「Nature Communications」で発表した。人間では朝の学習が長期記憶に残りやすい可能性があるという。

 研究グループは、マウスに2種類の積み木の形を記憶させる実験を行い、8分後と24時間後に記憶が残っているかを測定する実験を行った。さまざまな時間に学習とテストを行うことで、記憶と体内時計との関連を調べた。

 その結果、短期記憶(8分後)はいつ学習させても変わらなかったが、一方で長期記憶(24時間後)は、活動開始直後の学習効率が高いことがわかった。

 また、海馬内の体内時計を働かなくしたマウスは長期記憶ができなくなること、長期記憶に必要な脳内のタンパク質が海馬の体内時計リズムに関連することもわかった。

参考:時事通信