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肺炎球菌によって肺炎が重症化する仕組みを解明

 肺炎球菌によって肺炎が重症化する仕組みを新潟大の研究グループが解明した。

 重症化する肺炎は「肺炎球菌」によって引き起こされる。この細菌は多くの人が喉にもっているが、高齢者では飲み込む力が弱まっているために誤って肺に入ってしまうために発症するケースが多い。

 肺炎球菌は、肺の中で死ぬと内部の毒素が放出される。この毒素は肺の細胞を直接傷つけることはないが、免疫細胞を溶かすという。

 その結果、本来は細菌を殺す目的の酵素が免疫細胞から漏れ出て、この酵素が肺の細胞を傷つけるのだという。

 従来の治療では抗生物質を使って肺炎球菌を殺すことが中心となるが、免疫細胞の酵素の働きを抑えることで効果的な治療法につながる可能性がある。

参考:新潟日報