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排水浄化のために投入した微生物を定着する理論を構築

 排水などを浄化するために投入された微生物が十分に定着して機能を発揮するための理論を構築したと、名古屋大の研究グループが発表した。土壌の浄化などにも応用が可能だという。




 排水などを浄化するために、目的の物質を分解する微生物を投入しても、もともと棲みついている土着の微生物群との生存競争に負けて定着できず、十分な効果が得られない問題がある。

 名古屋大の堀克敏教授らの研究グループは、油脂分解微生物を食品工場などの排水中に投入して、微生物群の変化や油の分解効果を調べた。

 その結果、投入した微生物を一定に保って目的の機能を発揮するためには、土着の微生物と競争させるのではなく、共存させることが重要であることがわかった。

 微生物の共生系を構築するための解析手法を開発することに成功したという。