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恐怖の記憶を書き換えて和らげる技術を開発、PTSD治療に期待

 恐怖の記憶を書き換えて心身の反応を和らげる技術を、国際電気通信基礎技術研究所などの研究チームが開発した。心的外傷後ストレス(PTSD)の治療につながると期待される。




 研究チームは、実験参加者に赤または緑の画像を見せて、同時に手首に微弱電流の刺激を与える実験を行った。

 すると参加者らは、画像を見ただけで汗が出るなどの反応が起きるようになった。また、このときの脳の活動パターンを機能的磁気共鳴画像(fMRI)で測定した。

 次に、参加者らに灰色の円の画像を見せて、脳の活動によって円を大きくできればお金が得られると説明した。画像の円は、参加者らの脳の活動パターンが赤い画像のときの反応に近づくと大きくなるように設定した。

 その後、赤と緑の画像を見せると、赤については汗が出るなどの反応が減っていた。

 灰色の円を大きくする実験で得られる報酬によって、脳につくられた赤の画像に対する恐怖の記憶が消えたためだという。

参考:朝日新聞