世界最高速の振動分光法(ラマン分光法)を開発したと、東京大の合田圭介教授らの研究グループが英科学誌「Scientific Reports」で発表した。単一の細胞を迅速かつ正確に探索する方法などへの応用が期待される。
振動分光法は、細胞や薬剤などを構成する分子の種類を非破壊的に判別する手法として広く利用されている。しかし、従来の技術では計測に要する時間が長いことから活用は限定的だった。
研究グループは、最先端レーザー技術などを利用することで従来の20倍以上の高速性能をもつ振動分光法を開発した。
開発した手法では、1回の計測で1個の細胞を評価するサイクルを繰り返すと、1秒間に2万4千個の細胞を評価することが可能になる。
正確かつ高速に1つずつの細胞を評価して希少な目的細胞を探索することで、再生医療やバイオ燃料の研究などへの応用が期待される。
(via JST)