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結核菌の特殊なヘム分解酵素の反応機構を解明、異なる2種の反応が進行

 結核菌の特殊なヘム分解酵素の反応機構を解明し、同一の活性部位で異なるタイプの反応が進行することを発見したと、東北大の高橋聡教授らの研究グループが米科学アカデミー紀要で発表した。新たな抗菌薬の開発などにつながると期待される。

 これまで、酵素の反応は「鍵と鍵穴」のように1つの反応部位で1つの機能しか持たないと考えられてきた。

 研究グループは、結核菌の特殊なヘム分解酵素「MhuD」の反応機構を解明したところ、1つの活性部位で2つの異なる反応が進行するのが確認された。

 新たな抗生物質の開発のほか、望みの機能を組み合わせた人工酵素の創出にもつながると期待される。

参考:東北大学