さまざまな速読法がありますが、大した訓練も必要とせずに今すぐ読むスピードを上げられる方法があります。それは、「指」を使うことです。どんな文章でも安定したスピードを維持して読めるといった効果もあります。
指を使って読む方法
文章を読むスピードは人によってとても違います。頭の回転の速さなど脳力とは関係がないようですが、速読力にはいったい何が影響しているのでしょうか。残念ながら、読むスピードの違いを脳科学的に完全に解き明かした研究は、今のところありません。
しかし、読むスピードが速いか遅いかは子どもの頃から決まっていること、また、どうやら文章を「読む癖」のようなものが、人によって違うためのようです。
そして、どうしても速く読めないタイプの人であっても、さまざまなテクニックを駆使することでスピードを上げることは可能なようです。
速読術などでは、はじめに文章をスムーズに読んでいくために「目の動き」をよくする訓練をします。
読むスピードが遅いタイプの人は、つい文章をじっくりと読んでしまうため、最初はテンポよく読み始めても、だんだんとスピードが落ちたり、途中で何度も読み返したりしてスピードが安定しないことがあります。
文章の中の文字をテンポよく追っていくために、目をスムーズに動かす練習も大事です。しかし、もっと簡単にスピードを安定させる誰でも知っている方法は、「指で各行の下をなぞる」というやり方です。
とてもシンプルで、かつ誰でもやったことのある方法ですが、効果は絶大です。
文字を指で追いながら読んでいくと、この指の動きによって読むスピードを決めることができるので、読むスピードが安定してテンポよく読むことができます。
また、例えばちょっと分かりにくい箇所はゆっくりと、サッと飛ばしてもよい仮称はスピーディにと、指の動きを変えることで読むスピードを自由自在に変更することもできます。
また、指で文字を追うことで、頭の中を文章に集中させる効果もあります。確かに、文章の中で理解が難しいときには自然と指で文字を追いながら意識的に集中するものです。
このように、じっくり読みたいときはゆっくりと、逆になるべく速く読みたいときはスピードをアップして指を動かせば、自在に読むスピードがコントロールできます。
とにかくスピードを上げるためのコツは、一度スピードを決定したら、なるべくその速さに固執することです。
このやり方をずっと続けていき、そして指を動かす速度を少しずつ速くしていけば、だんだんと速読レベルを上げることもできます。
もし、読むべき文章が本や印刷物などではなくてウェブ上の記事などであれば、カーソルを指の代わりに使うとよいですね。