バイオ研究と仕事術を紹介するネットメディア 1.13 Tue

硫酸性温泉に生息する「紅藻」を使って金とパラジウムを金属廃液から回収

 硫酸性温泉に生息する紅藻「ガルディエリア・スルフラリア」の細胞表層が、強酸性条件下でも高効率で金とパラジウムを吸着することを突き止めたと、筑波大の蓑田歩助教らの研究グループが科学誌「Bioresource Technology」で発表した。環境にやさしい効率的な回収方法の実用化につながると期待される。

 金やパラジウムなどの貴金属は、装飾品だけでなく先端産業でも高い需要があるが、その存在量は非常に少なくリサイクルが重要な課題となっている。

 しかし低濃度の貴金属廃液からの効率のよい回収は難しく、高効率で低コストな環境にやさしい回収方法が求められている。

 研究グループは、高温・酸性環境で生息する硫酸性温泉紅藻「Galdieria sulphuraria」に着目し、この紅藻の細胞表層が酸性条件下でも高い効率で金とパラジウムを吸着することを発見した。

 さらに「王水」ベースの実際の金属廃液の酸濃度を0.6M程度にすることで、低濃度で含まれる金とパラジウムを90%以上の効率で短時間かつ選択的に吸着し、溶出できることを確認した。

参考:JST