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骨・関節、皮膚を広範に犯す難病の原因遺伝子を発見 理研

 理研の研究者を中心とした共同研究グループは、関節弛緩を伴う遺伝性難治疾患である脊椎骨端骨幹端異形成症Ⅰ型(SEMD-JL1)の原因遺伝子を発見した。

 SEMD-JL1の患者6家系の遺伝子を解析したところ、 グリコサミノグリカン(GAG)という糖鎖の合成に重要なB3GALT6遺伝子の変異を発見した。この変異がB3GALT6タンパク質の分布に異常を引き起こすことで機能を喪失させていると考えられる。

 また、同研究チームは先天性結合組織疾患のエーラス・ダンロス症候群早老性型にも同様の遺伝子変異があることを発見した。

 B3GALT6タンパク質はグリコサミノグリカン(GAG)の結合領域に関わる糖転移酵素である。近年、グリコサミノグリカン(GAG)結合領域に関わる他の酵素の機能障害でも同様の病像を示すという報告があり、「GAG結合領域病」という新たな疾患概念として理解できるとしている。

 出典[理化学研究所]