「宇宙における生命」研究を推進している、自然科学研究機構の研究チームが、生命がいなくても酸素を豊富に保持する地球型惑星が存在しうることを明らかにした。
自然科学研究機構は宇宙における生命研究を進めるため、今年4月に天文学とさまざまな科学を融合する「アストロバイオロジーセンター」を立ち上げた。
研究チームは、太陽系の地球型惑星や衛星などにも豊富に存在する「酸化チタン」の光触媒反応で、非生物的に酸素が発生することに着目した。
地球に類似した環境の惑星では、惑星表層の0.05%で酸化チタンの光触媒反応が継続すると、地球と同程度の酸素大気が発生して維持されることが推定できた。
また、このメカニズムの反応が最も起こりにくい低温度星であっても、惑星表層の約3%で反応が起きれば同様に酸素が維持されることもわかった。
今回の研究によって、たとえ光合成を行う生物が存在しなくても、太陽系外の生命居住可能惑星に地球と同程度の酸素大気が発生する可能性が十分にあることが示された。
(via レスポンス)