抗酸化サプリ「NAC」に椎間板変性を抑制する効果

2015年11月13日　バイオニュース／ニュース，

　サプリメントの成分にもなっている抗酸化剤「N-アセチルシステイン（NAC）」に腰痛の原因となる椎間板変性を抑える効果があることを発見したと、慶應義塾大の松本守雄教授らの研究グループが英科学誌「Arthritis Research & Therapy」で発表した。副作用の少ない腰痛予防薬として応用できる可能性があるという。

　変形性腰椎症の患者は国内に３８００万人いると推定されているが、これらの患者はほとんどの場合、椎間板が傷む「椎間板変性」を伴っている。しかし現在のところ、椎間板変性を抑える有効な治療薬は見つかっていない。

　研究グループは、椎間板変性に酸化ストレスが関与していることを突き止めた。また、椎間板変性のモデルラットを作製して抗酸化剤「NAC」を経口投与したところ、椎間板変性の進行が抑えられることを確認した。

　ラットに対するNACの投与量は、ヒトに換算しても他の疾患やサプリメントでの投与量とほとんど変わらない。また副作用も少ないため、今後はヒトでのNACの有効性を検証していくという。

（via 慶應義塾大学）

抗酸化サプリ「NAC」に椎間板変性を抑制する効果

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